ギトンの秘密部屋だぞぉ

創作小説/日記/過去記事はクラシック音楽

ある夕べ、スペインの町で


スペイン、カタルーニャ州 サバデイ市

午後6時、教会の夕べの鐘が鳴るころ、広場に腰掛けて憩う町の人々‥

なぜかコントラバスを弾くひとりの男‥

つぎつぎにやって来る楽器を抱えた男女‥‥

音を聞きつけて広場に集まってくる人々‥‥




なにが始まるのか?
カタルーニャ州バルセロナ県 サバデイ サン・ロック広場


こんばんは‥

。。。年末が近づいたので、こんやは“第9”を少し‥

Clockwork Orange
映画『時計仕掛けのオレンジ』より.
スタンリー・キューブリック監督
1971年.

60歳以下の方ならみなご存知の映画でしょう‥‥ちがう??

A Clockwork Orange - Intro [Old] - YouTube
『時計仕掛けのオレンジ』より メイン・テーマ:
「クイーン・メアリの葬送行進曲★」
演奏 ウェンディ・ウォルター・カルロス
原曲は、17世紀イギリスの作曲家ヘンリー・パーセルがメアリ2世(1688年,名誉革命で即位)の葬儀のために作曲した『メアリ女王の葬儀のための音楽』のうち「マーチ」。
ベートーヴェンの第9交響曲を聞くと残虐な攻撃衝動を発現する不良少年アレックス
暴力行為の限りをつくしたあげく、
仲間に裏切られて逮捕‥

司法当局は、彼をおあつらえ向きの実験台とみなし、
攻撃衝動を感じたとたん吐き気をもよおす犯罪不能人間に改造。。

ところが、その“改造教育”のBGMに使われたのが第9‥
第9を聞いただけで死ぬほどの苦しみを味わうトラウマを刷り込まれてしまいます‥

シャバに出たとたん、かつての仲間にリンチを受けて、逃げ込んだ屋敷が…
なんと、かつてアレックスが押し入って強姦と破壊の限りをつくした被害者宅‥‥しかも、政府の犯罪政策を批判する作家の家だった‥!!‥

作家は、第9の鳴り響く部屋に彼を監禁‥アレックスは窓から飛び降り自殺を図るが‥‥
病院で回復したアレックスは、今度は政府に利用され、第9を聞きながら内務大臣と握手しているところをテレビで放映される‥‥

この映画、ギトンはリバイバル上映館で見ましたが…

たしかに、第9の“歓喜の歌”は、アウシュビッツユダヤ人の“絶滅”にたずさわっていたナチスの将校も愛聴していたというし‥
じつはどこか悪魔的な要素がある音楽なのですよね‥??‥
‥‥だから、“歓喜の歌”を、世界は一家、人類はみな兄弟♪‥みたいな感じで、赤ん坊抱いた母親まで動員して幸せいっぱいに歌ってる日本の映像には…ギトンは超違和感を覚えてしまうのですよ。。。

時計仕掛けのオレンジ ベートーヴェン交響曲第9番 - YouTube
第4楽章から“歓喜の歌”(Remixヴァージョン)
演奏 ウェンディ・ウォルター・カルロス

最近の映画では、↓↓こんなのがありましたね?^^

Ludwig Van Beethoven Symphony No.9 ( Copying Beethoven) - YouTube
映画『コピーイング・ベートーヴェン』から

耳の聞こえないベートーヴェンのために、主人公(楽譜屋のアルバイトをしている女学生)が、オーケストラの間に座って、振りのタイミングを知らせています

ところで、この『第9』、
ギトンは、“歓喜の歌”よりも、第1楽章の最初が好きだったりします‥

↓↓古い演奏ですが、トスカニーニ指揮、NBC交響楽団(1952年)‥
こんな昔なのに、意外に快速で軽やかで‥おおげさな感じがぜんぜんしません‥
Arturo Toscanini - Beethoven : Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125 ("Choral") 1st Movement - YouTube
Toscanini conducts the NBC Symphony Orchestra in his only studio recording of the Beethoven Ninth Symphony. Recorded in 1952.
ベートーヴェン交響曲 第9番』から
第1楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ・ウン・ポコ・マイェストーソ(快速に、しかしあせらずに、やや壮大に)

第2楽章は、フィンランド出身サラステの最近の指揮で↓↓

[2/4] Beethoven: Symphony No.9 - YouTube
WDR Sinfonieorchester Köln - Kölner Philharmonie
conducted by: Jukka Pekka Saraste (Chefdirigent)
交響曲 第9番』から
第2楽章 モルト・ヴィヴァーチェ
ドイツ放送交響楽団
ユッカ=ペッカ・サラステ(指揮)

どうです? なかなかいいでしょ??
フィンランドの指揮者がいいのはシベリウスだけじゃないですね

第3楽章は‥‥古楽器の演奏を聞いてみましょう。第9ってこんなきれいな曲だっけ??↓↓

Beethoven Symphony No 9 3. Adagio molto e cantabile - YouTube
Frans Brüggen,
Orchestra of the 18th century
交響曲 第9番』
第3楽章 アダージオ・モルト・エ・カンタービレ
フランス・ブリュッヘン(指揮)
18世紀オーケストラ




第4楽章は、“歓喜の歌”が有名すぎて、‥アレンジはどれも似たり寄ったりで、これと思うものがないですね‥
ディープ・パープルもありますが‥‥いまいちそそられない‥

↓↓このヴァージョンは、ちょっといいです

Flashmob Peschiera del Garda - ufficiale - Inno alla Gioia Beethoven - YouTube
Flash mob Inno alla gioia di Beethoven ufficiale eseguito da 5 bande musicali a Peschiera del Garda (Verona) Italy il 1 giugno 2013.
歓喜の歌”(吹奏楽ヴァージョン)
ペスキエーラ・デル・ガルダ(イタリア、ヴェローナ県), 2013年6月.



↓↓今夜の締めくくりはディキシーで

Dixieland DixXband-The Ninth Symphony of Beethoven - YouTube
adapted to New-Orleans or Dixieland Jazz.
歓喜の歌”(ディキシーランド・ジャズ・ヴァージョン)
DixXバンド(リトアニア)

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